もうすぐ14歳

 いえ、正確には28歳ですよ(笑)。14歳は私が私として生きていこうと思った歳なので(いわゆる自我の目覚めってやつ?)、そこを0歳と考えると今度の誕生日で14歳になるのです。

 14歳。それは私にとっては本当に本当に特別な歳で、事故で記憶喪失になっても、歳をとって痴呆になったりしても、14歳のことは鮮明に覚えているんじゃないかと思うくらいです。

 それまで自分のことが大嫌いで、できれば誰かと替わりたいと思っていて、でもそんな私も私で、世界中にひとりしかいないんだから、私として生きていかなくちゃいけないと思いました。

 特別利口でもないし、器用でもないし、性格がいいわけでも、とりえがあるわけでもなく、走ればビリになってしまう子どもだったけど、ビリでもいいからちゃんと、一生懸命、自分の人生を走ればいいんだと思えました。そう思ったことで要領のいい生き方からかけ離れたことばかりしてきたようですけどね。でも未だに要領のいい生き方がどういうものかわからないので、損したと思ったこともなければ後悔したこともないです。

 28歳。歳を取ることにそこまで特別な感情はおきません。母が結婚した歳も、母が私を産んだ歳も過ぎて、母が妹を産んだ歳さえも過ぎることになるけれど、焦りを感じたことはないし。幼なじみの子どもはもう小学生だったりするし、会社でも後輩がどんどん結婚しているけど、自分がいわゆる負け犬だとも思わない。子ども好きの両親に申し訳ないなぁと思うことはあるし、歳と成長が比例していないことに怖くなることはあるけど。

 小さい頃、28歳の女性は自立してて、広く思えました。そんな人間に自分がなれているとは思えません。でもこれまでの人生は無駄じゃなかったよなと思います。そして今いる場所も間違ってはいないと思います。ある人からは要領が悪いとか遠回りだと思えることも、私にとってはきっと貴重な瞬間だったんだろうし、きっと要領のいい生き方をして、最短コースを歩いてもここにいる気がします。

 私は運命を半分信じていて、どんな道を通ったとしてもゴールは同じだと思っているんですよ。だから振り返ったときに後悔する人生なんてないんじゃないかな〜って。甘いですかね?

 ただ28になる前に「やる」と友だちに約束したことがあって、それを守れそうにもないことだけが心残りです。そのために覚悟して頑張ったけど、まだ着地はしていないので・・・。

 友だちとの約束は守りたい。例えば守るために嘘をつくことになっても、その嘘で誰かが少し悲しい思いをしたとしても。私は嘘や知らんふりがうまいといわれますが、できれば嘘はつきたくないし、つくのは後ろめたいです。でも秘密とか、大切な人との約束を守るためだったら、私は平気で嘘をつくよ。

 ・・・なんかそれました。それくらい守りたいと思っていた約束が守れなくて、それはちょっと後悔なのだけれど、27年分の私に誇りを持って、28歳を迎えたいと思います。いつもと同じようにえいっと0時の針をまたいで。27歳最後の日と同じように。

 もうすぐ。