荒波を泳ぐ

 昨日はリアルタイムで見られなかったけど、北 島くん200Mでも五 輪出場決定おめでとうございます・・・! 私は走ってもダメ、道具を与えてもダメの運動音痴で、スポーツは見るのもやるのもあまり好きじゃないけど、なぜか水泳は好きでした。小学生のときは何年かスクールにも通ってたし、遅いけど4種目泳げました。体育は出席しているからこその成績だったけど、運動神経抜群でも水泳は苦手という子が多かったので、2学期だけは成績がよかったです(笑)。高2のときは「何度立ってもいいから、個人メドレーで100M泳げないと単位あげない」って言われて、みんな必死だったけど見事にバタフライで溺れてて。私は辛うじて立たずに泳ぎ切りました。でももう何年も泳いでいないので、バタフライは泳げないだろうな(笑)。
 当時すでに社会人で、課の教育係りをやっていたゆえか、「チョー気持ちいい」のときはそんなに好きでもなかったんだけど(私も若かったね!)(笑)、密着取材とかそういう番組を見ているうちに、「やっぱりトップアスリートと呼ばれる人は人間も出来てるんだなー」と思って、それからは応援しています。どのスポーツでもある程度そうなんだろうけど、平泳ぎって日々変わっていく体型の影響をものすごく受けるんですってね。スポーツ選手のピークが何歳か知らないのだけど、歳を取っていくことだけじゃなくて、体型ですらも気にしなくちゃいけないって、大変だなーと思いました。ただ鍛えればいいというわけじゃなくて、どこにどれくらいの筋肉をどういうふうにつけるかまで、計算しなくちゃいけないってことですよね・・・? それなのにタイムは良くなっているし、北京でもで二冠を取ったときには、本当に感動したしすごいと思いました。ロ ン ド ンでもいい泳ぎができて、彼らしい言葉が聞けるといいですね。
 今の応援している気持ちは、4年前とちょっと違う気がする。たぶん29歳はスポーツ選手としては若くない。立 石くんみたいに若くて実力のある人もいっぱい出てくる。北京の後ですぐに「この先は?」みたいな報道もされてたし、お休み期間もあったし、迷いもものすごくあっただろうと思います。引き際の美学は人それぞれ違う。花のうちに引く人もいるし(オーボエ奏者でもそういって引退してしまった人がいるからね)、続けることを大切にする人もいる。勝てなかったときもあったけれど、それでもまだトップの座を譲る気はさらさらないという姿勢というか意識というかそういう強さに、頑張ってほしいなと思うし、思いを叶えてほしいなと思って、応援しています。その姿を私も見てみたい。。。勝手な感情移入なんだけど(笑)。
 ぼんやりマイペースに生きてきた私でも、20歳は夢があった。30歳はひとつの壁だった。歳を重ねることは素敵なことだと真に思ってる。去年は年齢のことで葛藤したり、葛藤すらできなくなったりしたけど、今はちゃんと前向きに生きてると思う。でも微妙だなーと感じてるのも確か。人間的に20代ほどまぶしくもないけど、40代・50代の人ほど熟れてもいない。自分で動きたい気持ちはあるけど、自分が動いてばかりではダメで、後輩さんの育成が求められる。本当は自分がやりたいことも、後輩さんに動いてもらって、見ていなくてはいけなかったりする。そうかと思えば、重ねた年次ほどできるとも思っていないのに、重めの仕事をばんばん任されたりする。当然私も上司にマネジメントされてるわけだけど、20代の頃みたいにわかりやすくされているわけではなくて、ある程度自己でコントロールできていないといけない。そういう「自分で動きたい」「まだまだヒヨっ子」という意識と、「それは若い子に任せて」「12年目なんだからこういう仕事ができるようになれ」という求められることの差に、まだいちいち右往左往したり葛藤したり、全然覚悟が決まってないのです。。。
 だからまだまだ自分が!とガツガツしている人を見ると、純粋に憧れるというか、羨ましいというか、欲しいものをつかめるといいなって思う。意外に頭は肉食系(笑)。少しずつ階段を上がっていかなくてはいけないとわかっているし、もちろんそれを望んでもいる。自分でもわかってます。今までやってきた何かを諦めて・・・っていうか、そうだよね、ここは後輩さんに譲るところだよねと納得して、別のちょっとハードルの高いことに取り組む。人生その繰り返し。今の攻撃型モヤモヤは、右往左往して葛藤して、ハードルの高いことに挑戦しなきゃと自分に言い聞かせているからゆえだと思います。
 就活のとき父に「会社員になれるのか?(父が公務員だったので、公務員を勧められてました。笑)」といわれたし、入社何年か経ってからも課長に「後ろ姿が新人のときと変わらない(自信なさげて頼りない雰囲気があったらしいです。笑)」といわれていた私だけど、気づいたら11年経ってました。もうグチは言えても弱音はなかなか吐けない。待っていてももう誰も教えてはくれない。だから自分でつかみにいくしかない。。。業務をしているうえでの知的好奇心は昔からあったけど、今は必要なことだけじゃなくて、その周辺知識まで幅広くつけないといけないのですよね。ハードルは高くなる一方っていうか(笑)。それでいいのだと思っているけど、ときどき、3〜4年目の子たちを見ていると、あの頃ように目の前にあることをただ一生懸命まっすぐに取り組む・・・というような仕事をまたやってみたいなと思ったりします。
 こんなわけわからん思いを抱きながら水泳見てるのなんて私ぐらいなもんだろうけど(笑)。金メダルと騒ぐのも好きじゃないし、よくいう「みんなの期待」の期待のうちに入りたいとも思わないんだけど、・・・うーん、うまい表現が見つからないな(笑)。北 島くんが望むものが金メダルだとしたら(っていうか当然そうなんだろうけど)、それを叶えられるといいなと思うし、それを見られたらいいなと思います。100Mのレース後、自分で「29歳頑張ってます」といっていたけど、たぶん葛藤しているア ラ サーはいっぱいいると思う。その人たちは多かれ少なかれ元気をもらっている。だから心から叶えてほしいなーって思います。もちろん他のいろんな競技の選手に叶えてもらいたいと思っているし、応援しています・・・!