5周年

 今度の演奏会(来年のオーケストラの方)で一番を吹く予定の曲は、大学生のときにやったことがあって、音源も残ってます。先日笑い9割で、職場のオケの人に聴いてもらったんだけど、「変わらないですね」と言われました。上手な人にはちゃんとわかるのねって思った。この頃に比べたらうまくなったなと思うけど、それは技術だったり経験によるところ。でも音色だったり、演奏に対する向き合い方は、この頃も今も変わらないなと思います。ちゃんと私の演奏だとわかるし、このとき何を考えていたのかも伝わってくるのです。
 ずっとただ吹いているだけで、何のイメージも持てていなかったと思っていたけど、深層にはちゃんと憧れの音色、憧れの演奏があったことに、ちょうど5年前に気づきました(遅っ!)。カケルっちを買ったとき、店員さんに言われたんですよね。今の楽器(ツバサっち)に一番近い楽器を選びましたねって。木の質も音色も吹奏感も似てますねって。私の使っているメーカーは他のメーカーに比べると、優しくて柔らかくて軽やかで明るい感じだと思うのだけど、その中であえて密度の高い木で作られた、しっかりと重めの音がする楽器を選んでいるそうです。確かにツバサっちもカケルっちも、リグータらしさとはちょっと違うかも。(でも他のメーカーだと重すぎてしまうので、リグータだからいいのだと思う)

 今日はそんなカケルっちの5周年記念日です。最近、家から15分くらい歩いたところに花屋さんがオープンしたので、そこでブーケを買いました。黄色のみ、ピンクのみ、両方の3つ売っていたのだけど、カケルっちのイメージは黄色のみでもピンクのみでもなかったので、両方混ざっているのを選びました。大学時代から憧れていたリグータのシンフォニー、カケルっちを買ったことでも、私の演奏はだいぶ変わったと思います。昨日のことがあったせいか、今日の自主練は楽しく集中してできた。こうやって少しずつ乗り越えて、いつか生まれた迷いもすべて吹っ切れるといいな。