やっぱり大ボケ

 本番前に全員が集まる練習は今日が最後でした。にもかかわらず、リードケースを家に忘れてしまいました・・・。楽器があっても、楽譜があっても、リードがなければ音はでません。気づいたときは本当に頭の中が真っ白になりました。正味7年半のオーボエ経歴で初めてですよ、リードを忘れて練習に行くなんて・・・。
 幸い練習場所から30分くらいのところに楽器屋さんがあるので、急いで買いに行きUターン。何とか参加できましたが、2時間の合奏が1時間になってしまいました。今日が最後なのに・・・。本当に申し訳なくて情けなかったです。しかも新品リードは馴れないからコントロールが効かなくて、音取りめちゃめちゃ。ただでさえ音程取れないのに(涙)。本番は死んでも頑張らないといけませんね・・・。
 練習後は改めて本番リードを探しに再び楽器屋さんへ。休日のせいか激混みで、入部したばかりの新入生らしき子もちらほら。若い人たちにまじって試奏していたら、目の前に中学生の男の子ふたりが座りました。楽器を持っているのはひとりで、話を聞いているとどうやら新入生のオーボエくんが、先輩であるバスーンくんに連れられてリードを買いに来たようでした。
 早速初心者向きのリードを試奏し始めたのですが、まだやっと音が出せるようになったレベルで、C-durの音階もままならない状態。バスーンくんは「ドレミくらい吹けるだろ?」というのですが、オーボエくんは照れたように笑うばかり*1。結局運指表を取り出して吹き始めたのですが、どうも音がおかしい。聴いていたバスーンくんが「指あってる?バスーンだからわからないけど」といって代わりに吹いてあげるのですが、やっぱりちょっと違う。
 私もこんなだったなぁと思ってちらっと見たら、楽器がうまく組み立てられていないことに気づいてしまいました。リードは「これ以上は無理!」というくらいしっかり挿していないといけないんですが、明らかに浅すぎる。コルクが貼ってあるので挿入しにくいですが、息が漏れないためなので思い切ってグッと挿し込まないと、音が取れないんですよね。あれでは音が狂っても当然です・・・。
 人のことをとやかく言える技術は持ち合わせていませんが、さすがにマズイのでお節介と思いつつも、「リード、もっと入らない?」と訊きました。バスーンくんが「入ります」といって挿し込み、ちょっとはマシになりましたが、もっと奥まで入るはずなんだけどな・・・。それ以上いう勇気はなかったんですが、私が入れてあげればよかったかなぁ。
 結局挿し込みが浅いままちょっとだけ吹いて購入を決めていました。「まさに10年前の私じゃん〜」と思ってかわいそうになりましたねぇ。バスーンの子が連れて来たことやあの組み立て方から察すると、彼らの学校にはオーボエの先輩なり指導者はいないんだと思うんですよ。これから自力で学んでいくしかないのだと思うと、自分のしてきた苦労が重なって涙が出そうです。しかも私と同じで、ソロを吹くのが苦手そうな性格をしていそうなんだもの〜。
 あのリードの入れ方ではいくら練習しても上達しないので、楽器の組み立て方や構え方、リードのくわえ方くらい教えてあげられる人がいたらいいのになぁと思いました。でも自力で始めた事で今でも苦労することはたくさんありますが、それでも7年半の間にいろんな人に出会って学んでたいぶマシになってきたので、彼にも頑張ってほしいです。どこの誰ともわからない、おそらく一回り以上違う子だけど、仲間としてエールを送りたい(オマエも頑張れよ)。

*1:これまたオーボエタイプじゃない、大人しくて控えめそうな子なんですよ・笑