心の機能

 最近心についてよく考えます。数日前に友だちと「お母さんのお腹に心の機能をいくつか置いてきたのかもね?」なんて話して。今日も別の友だちと「家族がいて友だちがいて普通に育ってきたのに、この自己防衛本能の強さは何でだろうね?」と話してて。
 感情の振れ幅が大きくなることへの警戒心とか、自分を表現することを恥ずかしく思う癖はいくつか思い当たる原因もあるけれど。でもそれよりずっと前から、客観的に見ると「おかしい」と自分でも思うところがいっぱいあるような気がします。
 確実に失うもの・終わるものに対して過剰に反応するところがあったり。先の予測できないものには絶対手を出さなかったり。何かに夢中になることもなかったし、何かを強く欲しいと思うこともなくて。あっても強くなる前に引き返したり。
 『神様のボート』の葉子さんが桃井先生に言われた言葉を思い出します。君は浮かないけれど、馴染みもしない。馴染んだら馴染んだ分だけ、失ったときや終わったときのショックが大きいと子供心に思っていて。身を固くしてなるべくじっとしていた気がします。
 感情が大きく振れたり、それが人に知られてしまうのが、いつもとても怖くて。見たもの・聞いたものをそのまま受け止めて何も考えない。それが一番楽で傷つかない方法だといつの間にか思ってしまった。これが飄々としてるとか穏やかだといわれる所以なんでしょうね。本当はただの臆病者なのに。
 先生は続けてこうもいってます。それは悪いことではないけど、ときどき周りの人間を孤独にする。私も自分を過剰に守ることによって、きっとたくさんの人を傷つけてきたのだろうなと思います。悪気はないけど、結果的にそうなってるというか。
 目を反らしてるつもりはないし、直せるのなら直したいとも思うけど。方法ってあるのかしら? でもこんなことを書いてるときも淡々としてる自分が自分で可笑しくもあります。夜は思考がネガティブになりがちですね(笑)。