実は初体験

 外出を控えなさいと叫ばれる中、演奏会に行ってきました。地元駅直結のホールだったので、バスを使えば惨事になることも帰れなくなることもないと思ったので・・・。何より前プロは今のオケに入って2年目のときに演奏した曲、中プロはモーツァルトオーボエコンチェルト、メインは初めてオーケストラで吹いた曲というプログラム。何が何でも行かなきゃですよね(笑)。それにオーボエを吹いて実質16年になるのに、生でオーボエコンチェルトを聴いたことがなかったんですよ。室内楽のコンサートでソナタなどは聴いたことがあるけど、コンチェルトは初めてでした。
 モーツァルトオーボエコンチェルトといえば、オーボエをよく知らない人でもクラシックを聴かない人でも、耳にしたら「あぁ聴いたことがあるかも・・・」という超有名曲です。必ずコンクールやオーディションの課題曲にもなるし(でもフルート吹きにとってはフルートコンチェルトなんですよね。笑)、プロになるためには必ず通らなくてはならない曲のひとつだと思いますが、そうでありながら最高峰なのではないかと思います。。。技術が必要だけど、技術を魅せる曲ではないし、華やかで軽快で美しくて楽しいけれど、オーボエっぽい愁いもある気がする。
 初めて生で聴くオーボエコンチェルトは「やっぱりプロってすごいなぁ」って感じでした(とても頭の悪い感想。笑)。ソリストによって同じ曲でも全然違って聴こえるのがコンチェルトだと思うけど、ソリストの音はクリアでなめらかで、高音でも曲の後半でも全然やせなくて、「はーっ、すごいなー」としみじみしました。あとは、オーボエって弦楽器と違って演奏する姿を魅せるのは難しいと思うんだけど、動きまくっててそれはちょっと意外だったかな。第3楽章では「ちょっときついんだろうな」って思ったところもあり、プロと言えども吹き通すのは至難な曲なんだなぁとも思いました。ずっと吹きっぱなしではないけど、会場中の視線や思いを感じながら、何十分も集中しているのは大変ですよね。。。オケは地元のアマチュアだったので、tutiiのオーボエさんたちもすごい緊張しただろうな〜と思いました。でも上手だった。聴けてよかったです。