その後

昨日初めて一人でカラオケボックスに入りました。もちろん歌うためではなく、練習するためです。土日のことがあっても、普通に暮らせること、むしろ滅多に湧かない闘志に似た気持ちが心の奥深くに静かにあることに、やっぱりオーボエ吹きなのかなと思いました。あれでつぶれてしまうようでは、集団の中でこの楽器を17年も吹いていられないかなって。
でも本番前にもう一度吹いておきたい、なんとか「気持ちでなんとかなる」と思いたいと思って、楽器を持って出社しました。で、帰りにカラオケボックスへ。数年ぶりに行ったので、練習環境としてどうなのかと思ったけど、意外に快適でした。響きすぎるでもなく、防音で全く響かないわけでもなく。
不調の原因は調整した楽器に慣れ切れていなかったことと、リードの種類にもあったんだなと思って、少し気持ちが楽になりました。体力的に厳しい曲なので、保守的に軽いリードで吹こうかなと思って本番用リードを買っていましたが、軽いリードでは自分の思う音色と違いすぎてびっくりして、気持ちが怯んでしまい、演奏にも消極的になり、消極的になると体が縮こまるので息も苦しくなって…という負のスパイラルまっしぐらだったようです。思えば去年もそんな時期があったような。学習能力ない。
合宿前に買ったちょっと重めのリードを、息がたくさん入るようにちょっと削って調整してみたのですが、その方が音色にもびっくりしないし、音程も取りやすいし、思い切って吹けそうだったので、それで本番を吹こうと決めました。疲れるかもしれないけど、きっと吹ききれると信じて。本番どうなるかはわからないけど、練習しに行って良かったです。
私には守るものなんてなかったなぁって思いました。守りに入るほどの技術も精神力もない。これまでどんな曲をやったって、完璧に吹けなことはないし、いつも確率50%で臨んできた。失敗もしてきたし、未熟な演奏もしてきたけど、ただいつも少しだけ成長できたらいいなと願って、ただ一生懸命吹いてきたなと。本番が近づいて、怖くなるのは当たり前。でもなんで怖いかというと、自分がかわいいから。悪く思われたくないから。傷つきたくないから。そりゃ、いい演奏なんてできっこないですよね。そう思ったら、少し霧が晴れた気がします。
同期とお昼を食べながら、意識的にも無意識のうちにも、自分の技術のなさに引け目を感じちゃうんだよねって言ったら、そんなの周りの人が超迷惑じゃんって言われて、こういう同期がいるってめちゃくちゃ恵まれてるなって思いました。音には気持ちがダイレクトに表れる。わかっているのにすぐ忘れてしまいます。今から技術はどうにもならないけど、本番に楽しいって思えたら、今年はそれでいいのかなと思いました。大好きだけど、吹くには苦手がたくさんある曲。本番中に一瞬でも楽しいって思えたら、私としてはいいのかなって。オケの皆様には申し訳ないけれど、土曜日は自分ができる精一杯の演奏をして、楽しいって思えたらいいな。あと2日、テンション上げていきます。